私が初めてペット葬儀を経験したのは、愛猫のジジを亡くしたときでした。
ジジは黒猫の男の子。
生後3か月くらいの頃、知人から譲り受け、約10年間を一緒に過ごしました。
とても甘えん坊で、私が家の中を移動するといつも後をついてくるような猫でした。
そんなジジとの別れは、私にとって初めて経験することばかりでした。
病気のこと。
最期をどう迎えるのかということ。
亡くなったあと、どこへ連絡すればいいのかということ。
そして、ペット葬儀とはどのようなものなのかということ。
この記事では、2017年11月29日に10歳で亡くなったジジとの別れと、私が初めて経験したペット葬儀について、当時の記憶をもとにお伝えします。
※これは、あくまで私とジジの体験談です。
同じ病気であっても状態や治療方法は異なりますし、最期の迎え方にも一つの正解があるとは思っていません。
ただ、実際に経験した一つの記録として、残しておきたいと思います。
この記事でお伝えする体験
・10歳の愛猫ジジを肺がんで見送った経験
・安楽死という選択肢を前にして迷ったこと
・初めてペット葬儀・個別火葬を利用した経験
・火葬後のお骨を自宅で四十九日まで供養し、永年供養をお願いした経験
黒猫:ジジについて

ジジは、とにかく甘えん坊でした。
私が部屋を移動すると後ろからついてきて、お風呂に入るときには、お風呂の前で待っていることもありました。
寝るときには布団の中に入ってきます。
でも、おとなしく寝ているだけではありません。
布団の中で私の足を噛んできたり、いたずらをしたり。
そんなところも含めて、いつも私のそばにいる猫でした。
※この記事に掲載している写真・動画の一部は当時撮影したもののため、現在のスマートフォンで撮影したものと比べると画質が粗いものがあります。
キャッチボールが出来る猫
ジジには、少し犬のようなところもありました。
おもちゃを投げると走って追いかけ、口にくわえて私のところまで持ってきます。
また投げると、また取りに行く。
何度も繰り返して遊んでいました。
当時の動画が残っています。
ジジとキキは黒猫兄妹

ジジには、キキという兄妹がいました。
ジジとキキは、生後3か月くらいの頃に一緒に我が家へやってきました。
黒猫…それだけで必然的にオス猫の名前は「ジジ」、そしてメス猫の名前は「キキ」と名付けました。
※「魔女の宅急便」から命名してます。
同じ黒猫の兄妹でしたが、性格はかなり違い、甘えん坊のジジに対して、キキは少し気難しく、いかにも猫らしい性格。
兄妹だからいつも仲良し……というわけでもなく、よく喧嘩もしていました。
母親代わりの先住猫ミルク

一方で、ジジがとても慕っていたのが、先住猫のミルク。
ミルクはジジよりずっと年上で、ジジにとっては母親のような存在だったのかもしれません。
ジジはミルクのそばにいることが多く、よく寄り添っていました。
この頃は、まさかジジがミルクより先に亡くなるとは考えてもいませんでした。
呼吸の異変|肺がんと診断されるまで ※実際の映像あり
そんなジジの体調に異変が現れました。
呼吸がおかしい…口で呼吸している。
病院へ連れて行くと、肺に水がたまっていることが分かり、その場ですぐに水を抜いてもらい、そのまま検査も兼ねて入院することに。
その後、獣医から診断結果を言い渡されたのは、
「肺がん」でした。
入院したまま酸素室での治療を続けましたが、状態は良くならず、やがて、これ以上治療を続けることが難しい状態となり、ジジを自宅へ連れて帰ることになりました。
「安楽死」という選択肢を前にして
獣医師からは、安楽死という選択肢についても話がありました。
私は迷いました。
苦しそうなジジを見ていると、これ以上苦しませたくないという気持ちがあります。
でも、自分の判断でジジの命を終わらせるという決断を、簡単にすることはできませんでした。
「ここ2~3日が厳しいかもしれない」
そのように言われていましたが、ジジはそれから約1週間頑張りました。
現在のようにそれほどまでにペットカメラが普及していない時代でしたので、仕事をしている間にも、ジジが旅立っていたらどうしようかと不安に襲われる日々でした。
亡くなる少し前のジジの記録
当時のジジの様子を撮影した動画が残っています。
【動画をご覧になる前に】
この先の動画には、闘病中で呼吸が苦しそうなジジの姿が映っています。
ご覧になる方によっては、つらく感じる可能性があります。
無理に再生せず、ご自身の判断でご覧ください。
※この映像は、当時のジジの闘病中の様子を記録したものです。治療方法や安楽死などについて推奨・判断する目的で掲載しているものではありません。
次の休みに安楽死をお願いしようと決めました
ジジの苦しそうな姿を見続ける中で、私は、
「次の休みに、病院で安楽死をお願いしよう」
と決めました。
その休みの前日の夜でした。
ジジの呼吸がさらに苦しそうになり、私はジジのそばにいて、体を撫でながら声をかけました。
「もう頑張らなくてもいいよ」
「ジジありがとう」
涙を押し殺しながら、震える声で何度も何度もそう声をかけました。
2017年11月29日 午前2時30分

2017年11月29日、午前2時30分。
ジジは息を引き取りました。
最期はとても苦しそうで、私の手を、ものすごく強い力で噛んだ後、少しずつ呼吸が弱くなっていくのを感じ、私は泣きながらジジを撫でていました。
苦しませてしまったのではないか。
もっと早く何かできたのではないか。
いろいろな思いがありました。
それでも一つだけ、今でも良かったと思っていることがあります。
最期の瞬間に、ジジのそばにいることができたことです。
今でも考えることがあります

ジジとの別れについては、今でも考えることがあります。
もっと早く病院へ連れて行っていたら。
もっと早く異変に気づいていたら。
安楽死をもっと早く決断していたら。
ジジは、あれほど苦しまなくて済んだのではないか。
そんなことを考えることがあります。
もちろん、もっと早く病院へ行っていれば結果が変わったのか、安楽死を選ぶことが本当に良かったのか、今となっては分かりません。
だから私は、この経験から「こうすべきだった」と誰かに言うつもりはありません。
ただ、私自身には、
「もっと何かできたのではないか」
という思いが残っています。
初めてのペット葬儀

ジジが亡くなったあと、次に考えなければならなかったのが葬儀でした。
私は、それまでペット葬儀を経験したことがありませんでした。
どこへ連絡すればいいのか。
どのような葬儀をするのか。
料金はいくらくらいなのか。
何も分かりません。
インターネットで調べ、家から行けそうな場所にペット葬儀を行っているところを見つけました。
当時は、複数の葬儀社を比較するという発想もほとんどなく、見つけた葬儀社へ連絡し、その日の昼頃にジジの葬儀を行うことになりました。
また、当時の私は知りませんでしたが、ペット火葬には合同火葬・個別一任火葬・立会個別火葬・訪問火葬など、いくつかの方法があります。
それぞれのお別れの流れや返骨の有無などについては、「ペット火葬の4つの種類と違いを徹底比較」で詳しく紹介しています。
初めてのペット葬儀は、想像していた以上にきちんとしたものでした
葬儀場へ着くと、きちんとお別れをする時間が用意されていました。
ジジのそばに花や好きだったものを置き、お経をあげてもらい、その後、個別で火葬してもらいました。
火葬が終わると、お骨を一つひとつ拾い、骨壺へ納めました。
私はそれまで、ペットの葬儀がどのように行われるのか知りませんでした。
実際に経験して、
「人間の火葬と変わらないくらい、きちんとお別れをする時間があるんだ」
と思ったことを覚えています。
スタッフの方も丁寧に対応してくださり、初めてのペット葬儀でしたが、落ち着いてジジを見送ることができました。
葬儀社へ行って初めて分かったこと
一方で、実際に行ってみなければ分からなかったこともありました。
葬儀場は山の方にあり、道が細く、急なところもあり、また、時期によっては虫なども気になる場所でした。
あとになって、近くのコンビニまで迎えに来てもらえることも知りました。
「それを最初から知っていれば、利用したかった」
と素直に思った事を覚えています。
葬儀そのものだけではなく、
どこにあるのか。
どのように行けばいいのか。
送迎はあるのか。
どのような火葬方法なのか。
こうした情報も、葬儀社を選ぶときには大切なのだと初めて知りました。
私自身の経験からも、ペット火葬業者を選ぶときは、料金だけでなく、火葬方法や返骨の有無、アクセス、送迎、問い合わせ時の対応などを事前に確認しておくことが大切だと感じています。
ペット火葬業者を選ぶ際に確認しておきたいポイントは、「ペット火葬業者の選び方」で詳しくまとめています。
四十九日まで、ジジのお骨は自宅で供養しました

葬儀を終え、ジジのお骨は骨壺に入れて自宅へ連れて帰り、四十九日までは、自宅で一緒に過ごしました。
その後、葬儀社の永年供養をお願いし、ジジのお骨は土へ還してもらいました。
亡くなったら火葬して終わり。
それまで私は、どこかでそんなふうに考えていたのかもしれません。
でも実際には、
火葬したあと、お骨をどうするのか。
いつまで自宅に置くのか。
納骨するのか。
供養をお願いするのか。
亡くなったあとにも、考えることはたくさんありました。
ペットの火葬後には、自宅での手元供養や納骨など、さまざまな選択肢があります。
火葬から遺骨の供養まで、ペットとのお別れで知っておきたいことは「ペット供養の完全ガイド」にまとめています。
ジジとの別れが、私に残したもの

ジジとの別れは、私にとって初めてのペット葬儀でした。
当時の私は、葬儀社についてほとんど何も知りませんでした。
どのような葬儀社があるのか。
どんな火葬方法があるのか。
料金やサービスにどのような違いがあるのか。
比較するための情報があれば、もう少し落ち着いて考えることができたのかもしれません。
この経験は、後にペット葬儀・ペット火葬の情報サイト「虹の架け橋」を作ることにつながった、最初の経験の一つになりました。
ただ、ジジとの別れだけが理由ではありません。
その後、キキ、カルア、ミルクとの別れを経験します。
そのたびに、私は違うことで迷いました。
何度経験しても、そのときになって初めて知ることがありました。
4匹との別れを通して感じたことについては、別の記事で改めてお伝えしたいと思います。
ジジの生まれ変わり!?

現在、私は新たに3匹の猫と暮らしており、その中に、「アクア」というトンキニーズの男の子がいます。
そのアクアにジジの面影を感じる時があり、性格もとてもよく似ていますが、なにより驚いたことに、アクアも投げたおもちゃや綿棒を拾って、私のところまで持ってきます。
そう、ジジが大好きだった遊びです。
『毛色や姿を変えて、また戻ってきてくれたのかな』――そんなふうに考えることがあり、黒猫ジジが白猫のアクアになって戻ってきたのではないかと思うほどです。
もちろん、本当に生まれ変わりなのかは分かりません。
ただ、アクアがおもちゃをくわえてこちらへ走ってくる姿を見ると、ジジと遊んでいた頃を思い出します。
そして私は、
「きっと、ジジが毛色を変えて戻ってきてくれたんだ」
と勝手に思っています。
ジジとの別れから年月が経っても、思い出がなくなることはありません。
後悔していることもあります。
それでも、楽しかった記憶もたくさん残っています。
おもちゃを持ってきたこと。
いつも後をついてきたこと。
ミルクに寄り添っていたこと。
布団の中で足を噛まれたこと。
その一つひとつが、今では大切な思い出です。
ジジ。約10年間、一緒にいてくれてありがとう。
この体験談について
この記事は、私自身が愛猫ジジを見送った際の経験をもとに書いています。
病気の状態や治療方法、安楽死についての考え方や判断は、ペットによって異なります。治療や医療上の判断については、必ず獣医師へご相談ください。
また、ペット葬儀・火葬の内容、料金、供養方法、サービスなどは葬儀社によって異なります。
大切なペットとのお別れについて迷われたときは、ご自身とご家族が納得できる方法を選んでいただければと思います。



